フェデックス・セントジュード選手権が、夏真っ盛りのテネシー州メンフィスで開幕しました。舞台は難攻不落のTPCサウスウインド（パー70）。年間王者を目指すプレーオフシリーズの第1戦という大舞台に、前年覇者の松山英樹が挑みました。初日の松山は、序盤から安定感のあるショットを見せ、フェアウェイを確実に捉えるプレーでギャラリーを魅了しました。4つのバーディーを奪い、攻めの姿勢を貫いたものの、3つのボギーがスコアを押し下げ、最終的に1アンダーの69でホールアウト。順位は27位で、首位とは7打差という位置につけました。
この日の首位に立ったのは、米国のアックシェイ・バティア。彼は完璧に近いプレーで62をマークし、周囲を圧倒しました。フェアウェイを切り裂くドライバー、ピンそばを突くアイアン、そしてカップに吸い込まれるようなパッティング——そのすべてが噛み合い、まさに“ゾーン”に入った内容でした。1打差の2位にはイングランドのトミー・フリートウッドが続き、トップ争いは早くも緊迫した展開を見せています。
一方、松山にとっては、まだ十分に巻き返し可能な位置です。プレーオフは一戦一戦が短期決戦であり、一日の爆発的なスコアで一気に順位を上げることも可能です。昨年王者としての誇りを胸に、彼は第2ラウンド以降で攻めのゴルフを展開するはずです。特にパー5でのバーディー奪取、ショートホールでの正確なティーショット、グリーン上での繊細なタッチが鍵となります。
メンフィス特有の高温多湿な気候は、選手たちの集中力を試す要因にもなっています。芝は柔らかくボールは止まりやすい一方、スピンコントロールを誤るとグリーン外へと転がり落ちる危険もあります。松山はこうした環境にも対応し、ラインの読みや距離感を調整しながらの戦いを続けています。
ギャラリーの中には、日本から駆けつけたファンの姿もあり、小さな日の丸の旗が風に揺れています。「頑張れ！」という声援は、メンフィスの夕暮れ空に響き、松山の背中を後押ししました。昨年の栄光を知るファンは、彼が再びギアを上げていく瞬間を待ち望んでいます。
プレーオフはまだ始まったばかり。ここからの一打、一ホールが大きな意味を持ちます。松山が見せる巻き返し、バティアの勢い、そしてフリートウッドの逆転劇——そのすべてが、この夏のメンフィスを熱くします。最終日の18番グリーンで、誰がトロフィーを掲げるのか。ゴルフの神様だけが知っていますが、確かなのは、戦いがこれからますます面白くなるということです。⛳🔥🇯🇵🏆🌅💪🎯
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