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兵庫県・三木ゴルフ倶楽部で行われている「ACNチャンピオンシップ」第3日。季節は秋へと深まり、心地よい空気がコースを包み込む中、観客の視線はある一人の選手に吸い寄せられていた。その選手こそ、日本ゴルフ界を象徴する存在の一人、石川遼である。
この日、23位からスタートした石川は、まさに“魅せるゴルフ”を展開した。スコアは「65」。この日のベストスコアタイとなる数字で、トータル9アンダー、順位は一気に7位タイへと浮上した。優勝争いの中心へ戻ってきたその姿は、ファンの心に熱い期待を呼び起こした。
この快進撃の裏には、大きな技術的変化があった。石川は今秋からパッティングスタイルを大きく変更していた。右手を添えるように握り込む「クローグリップ」。これは繊細なタッチをより正確に伝え、ストロークの安定感を高めることを目的としたものだ。新しい握りはまだ試行段階とも思われるが、この日はその効果が鮮明に現れた。
特に印象的だったのは、10メートルを超えるロングパットを次々と沈めていったシーンだ。8番では12メートル、続く9番では15メートルのパットがカップイン。グリーン上に響いたカップ音、ギャラリーの大きな拍手、そして何よりも彼自身の表情には確固たる自信が宿っていた。7番からの3連続バーディは、この日を象徴する流れそのものだった。
だが、ホールアウト後の表情はけっして満足しきったものではなかった。石川は冷静にこう語った。
「3打ぐらい、もったいなかったなと思います。長いパットが入っていなければ、きのうとスコアは変わらなかったと思います。」
この言葉が示すのは、ただ好調に浮かれるのではなく、結果を正確に受け止め、改善すべき点を見極めるプロの視点だ。ティショットは2日目に続き安定していたが、3番ウッドでのショットに2度、大きな乱れがあったという。18番パー5では、2打目のミスでバーディチャンスを逃した。その悔しさは確かに積み重なっていた。
しかし同時に、風向きは確実に変わっている。
予選2日間でボギーを叩いた16番を攻略し、後半でも確実にバーディを重ねられたことは、今の石川にとって非常に大きな意味を持つ。
この日は上位組より早くコースを回ったため、スコアが反映された時点では首位に2打差でホールアウトしていた。
彼は状況を冷静に読み、こう語った。
「首位は14アンダーぐらいかなと予想していました。でも、届かない差ではないと思います。」
結果として首位は13アンダー。石川の予測より1打低かった。
つまり、4打差で迎える最終日は、十分に“逆転可能な距離”であるということだ。
最終日、必要なのは「切り替え」だ。
これまでは内容の確認、状態の調整。
だが次は勝負に出る番。
かつて“ハニカミ王子”と呼ばれ、多くの注目とプレッシャーの中で育ってきたゴルファーが、成熟した眼差しで再び優勝を狙う。
静かだが力強い火が、彼の中で燃えている。
そしてその炎は、きっと最終日の舞台で大きく揺らめくことになるだろう。
勝負はここから。
物語はまだ、終わっていない。
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