ロピア・フジサンケイクラシック第3日：石川遼、スコア落とし暫定11位も逆転Vへ前向き

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5年9月6日、山梨・富士桜カントリー倶楽部で行われている「ロピア・フジサンケイクラシック」第3日、第2ラウンドが幕を開けた。全長7424ヤード、パー70というタフな設定の中、注目を集めたのはプロゴルファー石川遼（33＝CASIO）だった。
石川は首位と2打差の5位からスタート。逆転優勝に向けて攻めたい一日だったが、スコアは思うように伸びず。結果は4バーディー、5ボギーの71。トータルスコアを2アンダーに落とし、順位は暫定11位に後退した。
ラウンド後、石川は率直に心境を語った。「難しいホールで、フェアウェーに行かなくて、グリーンに乗らないという感じだった。難しいアプローチを残したりという流れだった。1つでもセーブしたかった」と悔しさをにじませた。
に序盤の2番ホール（パー4）は象徴的だった。ティーショットはわずかにフェアウェーを外れた程度だったが、グリーンの難しさに阻まれ、結果としてスコアを落とした。その後もインコースに入ってから流れが崩れ、18番まで3連続ボギー。観客からはため息が漏れる場面もあった。
「ショートゲームであと2つは拾いたかった。そうすればアンダーで終えられた」と反省する石川。しかし同時に、彼は自らを奮い立たせるように前を向いた。
「あと2日間あると考えればチャンスはある位置。正直そこまで悪いとは思っていない。これまでの2試合と比べると我慢できている」と冷静に分析する。だがこの大会は4ラウンド制ではなく3ラウンドで終了する。「第4ラウンドがないので厳しい。あとは人数次第。6、7打差でも、30－40位のこともあれば10位のこともある」と、残された可能性と難しさを同時に語った。
石川遼にとって、この大会は特別な意味を持つ。過去に2度優勝しており、今回は大会3勝目を狙う舞台。経験値と実績を持つだけに、逆転優勝の可能性は決してゼロではない。
彼のゴルフ人生は輝かしい成功と挫折の積み重ねだ。かつて「ハニカミ王子」と呼ばれ、若くしてツアーを席巻した。しかしその後、ケガやスランプに苦しみ、苦悩の日々を過ごした時期もある。それでもゴルフへの情熱を失わず、何度も復活を遂げてきた。33歳となった今、その姿勢はより一層成熟したものとっている。
この日のプレーは確かに思うようにいかなかった。しかし観客の目に映った石川は、諦めずに戦い抜く姿そのものだった。フェアウェーを外しても、深いラフに入っても、何とかリカバリーを試み、最後まで集中力を保った。
そして迎える最終日。石川は「かなりいいスコアが求められる」と覚悟を決めている。状況は厳しいが、彼には爆発的なスコアを出す力がある。過去にも何度も劇的な逆転劇を演じてきた。ファンはその再現を強く期待している。
富士桜カントリー倶楽部は難コースとして知られ、グリーンのアンジュレーションや風の読みが勝敗を大きく左右する。そこを攻略するためには、正確なショットだけでなく、精神力と戦略眼が必要だ。石川はそのすべてを兼ね備えている。
「状態は悪くないので、気持ちを切り替えていきたい」。その言葉に込められた意志は強い。苦しい展開を経験してもなお前を向く姿勢こそが、石川遼の真価である。
観客は彼に声援を送り、仲間のプロたちもリスペクトを示す。石川はその期待を背負い、最終日のティーイングエリアに立つだろう。
勝利への道は平坦ではない。しかし挑戦し続ける限り、可能性は必ず残されている。石川遼の逆転劇。3勝目への挑戦。そのドラマの末を、日本中が見守っている。
彼が最後の18ホールで見せるプレーこそが、未来へと語り継がれる瞬間になるかもしれない。
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