まさに“スマイルシンデレラ”の真骨頂だ――。女子ゴルフの世界で再び輝きを放つ渋野日向子が、圧巻のフィニッシュで観衆を魅了した。1日（日本時間）、米女子ツアー第○戦（※大会名）第2ラウンドで、渋野は終盤に怒涛の4連続バーディーを決め、堂々の予選通過を確実にした。3戦連続の予選突破となり、完全復調を印象づけるラウンドとなった。
前半はやや苦しんだ。フェアウェイキープに苦戦し、パットもわずかにラインを外れる場面が続いたが、渋野は崩れない。笑顔を絶やさず、焦りを見せることなくじっくりとリズムを取り戻していった。そして迎えた後半、15番からの4ホールが圧巻だった。15番で鮮やかなバーディーパットを沈めると、16番ではセカンドショットをピンそば1メートルにつけ、17番・18番も続けざまにバーディー。ギャラリーからは「これぞシブコ！」という歓声が響いた。
ラウンド後のインタビューで渋野は「最初は苦しかったけど、最後に自分のゴルフができて嬉しい。集中力を切らさずにプレーできた」と笑顔で語った。その表情には、かつてのメジャー覇者としての自信と落ち着きが戻っていた。
今季の渋野はスイング改造とメンタル面の強化に取り組んでおり、その成果が徐々に現れてきている。特にここ3戦の内容は安定感が際立つ。ティーショットの正確性が増し、グリーン周りでのアプローチもキレを取り戻しており、ショートゲームの完成度は明らかに向上している。かつて「攻めのゴルフ」で世界を驚かせた彼女が、再び世界の舞台で頂点を狙える位置に戻りつつある。
渋野のプレーには、常に見る者を笑顔にさせる力がある。どんなに苦しい状況でも前を向き、楽しむことを忘れない。その姿勢がファンの心を掴み続けている理由だ。今大会でも、現地のファンは「シブコスマイルを見に来た」と語るほどの人気ぶりで、彼女の一挙手一投足に注目が集まっていた。
次戦に向けても、渋野は「自分のプレーに集中して、一打一打を大切にしたい。まだ伸ばせる部分がある」と語り、冷静に前を見据えている。勝利を焦ることなく、着実にステップアップを続けるその姿勢は、多くの若手ゴルファーにも勇気を与えている。
4連続バーディーという劇的な締めくくりは、まるで“復活宣言”のようだった。渋野日向子――彼女の名が再びゴルフ界の中心に戻る日は、もうすぐそこまで来ている。
ファンもメディアも、そして世界中のゴルフファンが注目する中、“スマイルシンデレラ”がどこまで舞い上がるのか。その答えは、次の週末に待っている。
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