渋野日向子（26＝サントリー）は、米女子ゴルフ「ロッテ選手権」第2日（ハワイ州ホアカレイCC）で再び試練を迎えました。初日を59位で終え、巻き返しを狙った渋野でしたが、この日のラウンドは2バーディー、1ボギー、そして痛恨のダブルボギー。スコアを73とし、通算イーブンパーで74位に沈み、無念の4戦連続予選落ちとなりました。最終18番では、入れば予選通過が決まるチップショットがわずかにカップを外れ、その瞬間、渋野の目には悔し涙が溢れました。
試合後には「どこかで1個でもバーディーパットが入ってくれたら…技術的にも精神的にも全然駄目」と自らを厳しく評価。年間ポイントランクは102位に後退し、来季シード権獲得（80位以内）へ大きな危機感を抱えています。準シードの可能性も残されてはいるものの、出場できる試合数は限られ、次に望みを託せるのは11月の「アニカ・ゲインブリッジ・ペリカン」のみ。しかもそれも他選手の成績次第で出場可否が決まる状況です。渋野は「ふがいない。出られるといいけど」と肩を落としながらも、国内ツアーの「スタンレーレディースホンダ」に参戦予定で「早く切り替えたい」と語り、前を向こうとしています。
一方、首位争いでは日本の岩井明愛（23＝Honda）が健闘。5バーディー、1ボギーで68をマークし、通算12アンダーで2位につけています。首位に立ったのは韓国のファン・ユミン（22）で、この日62の驚異的スコアを出し、通算15アンダー。岩井は「最終ホールのバーディーは大きい」と手応えを語り、逆転優勝への望みをつないでいます。
渋野の涙、岩井の挑戦、ファン・ユミンの快進撃──。ハワイの青空の下、選手たちの努力と葛藤が交錯するドラマが展開されています。渋野にとっては苦しい時間が続きますが、再び“スマイルシンデレラ”として輝く日を信じて、ファンは応援し続けています。スポーツは残酷でありながら美しい。その真実を、ロッテ選手権は改めて見せてくれました。
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