米女子ゴルフツアーで唯一の2人1組によるチーム戦「ダウ選手権」が、ミシガン州ミッドランドCCで開催され、注目の日本人ペアである渋野日向子選手（サントリー）と勝みなみ選手（明治安田）が出場しました。2025年の大会で2人は息の合ったプレーを見せるも、通算1アンダーで予選を通過できず、惜しくも2日目で姿を消すこととなりました。
今大会はLPGAツアーでも珍しいチーム形式。互いの信頼と連携が求められるだけに、シングル競技とはまた違った難しさがあります。渋野と勝はともに26歳、ジュニア時代から知る仲であり、そのチームワークは注目されていました。
初日は無理に攻めたショットが裏目に出る場面が目立ち、グリーンを外すミスが連続。2日目もバーディーチャンスを確実にものにできないシーンが多く見られました。渋野選手は「パターが決めきれず、本当に悔しい」と語り、自身のショートゲームに不満をにじませました。
勝選手も「グリーンに乗せられず、バーディーパットの機会すら作れなかった。シブコ（渋野）に迷惑をかけて申し訳なかった」と反省の弁を述べています。ただしその表情には、悔しさだけでなく、次への課題を見出す冷静な分析も見られました。
それでも2人は笑顔を絶やさず、楽しみながらラウンドしていた様子が印象的でした。勝選手は「合宿みたいで楽しかった」と試合後に語り、独特なフォーマットであるこの大会を、良い経験として捉えていることが分かります。
解説者の田中泰二郎氏も、「昨年の反省を活かそうと攻めた結果が、むしろ裏目に出た」と分析。2人の持ち味であるパット力に頼り過ぎた面があり、無理な攻めがスコアを崩す要因になったと指摘しました。
一方で、田中氏は「2人が前向きに楽しそうにプレーしていたのが印象的だった」とも話し、この経験が今後のキャリアにおいて貴重な糧となることを期待しています。
渋野選手と勝選手のペアは、国内外のファンからも非常に人気があり、SNSや現地ギャラリーからの応援も多く寄せられました。予選敗退という結果であっても、2人の挑戦を応援する声は衰えていません。
今後のツアースケジュールの中で、再び2人がコンビを組む機会があるかどうかは未定ですが、今回の悔しさをバネに、さらなる高みを目指すことは間違いないでしょう。
女子ゴルフは今、世界的にレベルが向上しており、こうした特殊なフォーマットでの経験は選手にとって大きな成長の機会となります。渋野選手も「この敗戦を無駄にしない」とコメントし、気持ちをすぐに切り替えていました。
勝選手もまた、「この先もっと成長できるよう、練習を積み重ねていきたい」と語っており、プレーヤーとしての真摯な姿勢が見て取れます。
ゴルフは一打一打の積み重ねが結果に直結するスポーツであり、些細な差が大きな明暗を分けます。だからこそ、このような失敗から得られる学びは大きく、次なるステージでの躍進につながっていくのです。
今回の経験が渋野・勝ペアにとって、“再出発のきっかけ”となることを、多くのファンが信じています。そして彼女たち自身も、その期待に応える準備を日々進めています。
次に2人が同じフィールドで再びタッグを組むとき、私たちはまた、新たな感動を目にすることになるでしょう。その日が来るのを、今は静かに待ちたいと思います。
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