🌟2025年6月20日、女子ゴルフの今季メジャー第3戦「全米女子プロ選手権」2日目が、テキサス州のフィールズランチ・イーストで開催された。日本勢の活躍が期待される中、22歳の新星・竹田麗央が堂々としたプレーで通算3アンダーの71を記録し、首位とわずか3打差の2位タイで決勝ラウンドに駒を進めた。対照的に、2019年の全英女子オープン覇者・渋野日向子は苦戦し、通算9オーバーの今季ワーストスコアで予選落ちとなった。
竹田のプレーは落ち着きと正確さが際立っており、フェアウェイキープ率やアイアン精度の高さが光った。攻めるべきホールでは果敢に攻め、守る場面では確実にパーセーブ。22歳とは思えない冷静なゴルフで、世界の舞台でも確かな存在感を放った。特にパッティングでは距離感の精度が高く、流れを乱すことなくスコアメイクにつなげた。
一方、渋野はこの日、バーディーなしの79と大きく崩れた。「バーディーが1個もなかった1日だったので、本当に早くきてくれれば良かったと思います」と振り返る言葉には、悔しさと無念さがにじんでいた。特に16番ホールでのトリプルボギーは致命的で、そこまで我慢していた流れが完全に崩れてしまった。
また、前日から課題としていたパットについても「入ってくれれば変わったなとは思うポイントのところはあった。そこで入らなかったのは悔しい」と語り、歯がゆい表情を浮かべていた。「考えることはすごく多かったなーと思うんですけど…それ以前の問題だったかな」と自省のコメントも残した。
しかし、そんな中でも渋野は、ラウンド後のインタビューで微笑みを浮かべる場面も見せ、ファンへの誠意を忘れなかった。その姿に「WOWOW」で解説を務めた東尾理子氏は「こういう1日の後にちゃんとインタビューを答えるのって当たり前のことではなく、すごくつらいことでもあるので、偉いというかありがたい」と称賛した。
東尾氏はさらに、「ファンの方を大切にしているっていうか、悪いゴルフを振り返るのって嫌じゃないですか。それをしゃべるのって…」と渋野の人間性と精神的な強さにも触れた。今大会では結果が出なかったが、ショットの内容自体は悪くなく、パッティングがかみ合えば上位争いに絡める可能性も十分にある。
竹田麗央の存在は、日本ゴルフ界にとって大きな希望となる。彼女はこれまでにも国内ツアーで複数回優勝を果たしており、その実力は折り紙付き。今回の全米女子プロ選手権での好成績により、世界ランキングや評価も一段と上昇することは間違いない。さらに若い世代の選手たちにとっても、大きな刺激となるだろう。
日本勢の対照的な明暗が分かれた2日目。決勝ラウンドは、竹田麗央がどこまで首位に迫れるか、そしてメジャータイトル獲得の可能性をどこまで広げられるかが最大の注目ポイントとなる。
渋野日向子は、今回の敗戦を次につなげることができるだろう。過去にも幾度となく壁を乗り越えてきた彼女だけに、再び輝きを取り戻す日は遠くない。ゴルフは一日で全てが変わるスポーツ。次戦での復活を多くのファンが期待している。
今大会は、竹田のような新星の躍進と、渋野のような経験豊富な選手の苦悩が交錯する、まさに「人間ドラマ」が詰まった舞台だ。決勝ラウンドに向け、ますます目が離せない展開となることは間違いない。
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